本件は中国人国籍の留学生である依頼者が、全国銀行協会の職員等を騙り、高齢者から銀行のキャッシュカードを詐取し、さらにはコンビニATM等で金銭を下ろすといった、特殊詐欺の受け子兼出し子の事案でした。
警察官に逮捕されて勾留中に依頼という形になりましたが、余罪も含めて２件の事件を認めていました。被害金額はそれぞれ数十万円程でしたが、特殊詐欺は厳罰傾向にあるため、被害者との示談活動が重要です。

私としてははまず共犯者の一人に打診して共同で被害弁償＆示談活動をしないかと持ちかけました。しかし、共犯者は資力がないの一点張りで全く協力はしてくれませんでした。

そのため、中国の両親に連絡して事の経緯を知らせました。そうしたとこころ、中国にいる親御さんが被害弁償金を用意するとのことで、現実に用意をしてくれました。

そのため、私は被害者と連絡を取り、示談を締結し、減刑嘆願書も取得しました。
それを公判で裁判所に提出したところ、無事執行猶予判決を得ることができました。